J( 'ー`)し「天国のたかしへ。もうすぐ会えるわね...」

1 ────────────────────────

J( 'ー`)し「天国のたかしへ。あなたの大脳新皮質の神経マッピングが90%終わったわ。

もうすぐ会えるわね...」


○「おいババア!基底核と小脳の結合モデルが完成してねぇぞ!」


J( 'ー`)し「たか..し?今たかしの声が聴こえたわ!でもそんなわけ...

気のせいかしら...」


母は、ある事故で他界した俺を復活させようと、試行錯誤していた。


2 ────────────────────────

J( 'ー`)し「たかしの黒歴史フォルダを覗いたとき、かなり性癖が偏ってたのよねぇ...(ドライブごとBitLockerが掛かってたぐらい)」

「大脳辺縁系のM2シナプスとA10神経の報酬系を削除しておこうかしら」


○「やめろ!慰められなるだろクソババア!」


J( 'ー`)し「え?今声が...」


3 ────────────────────────

J( 'ー`)し「でも、あのたかしが復活を望んでるとは限らない...」

「私が今しようとしてることは人間としてどうなのかしら...」


○「カーチャン...」


J( 'ー`)し「今思えば、たかしを1998年に勝手に産んだのは私...」

「そうよ!あの時から全部私の勝手じゃないの!」


○「...」


J( 'ー`)し「酷いことをしたわ...ごめんなさいたけし全部私が悪いの」


J( 'ー`)し「電脳たかしを造るのはやめるわ」


4 ────────────────────────

母は5年悩んだ。


J( 'ー`)し「いや、やっぱりたかしに会いたい...何か方法は」

J( 'ー)し「.....そう、そうなのよ そもそも死んだら”この世界に生まれ還ってきたい”なんて誰も思わないはずよ」

「つまりたかしにとっての理想郷、仮想世界で復活させれば、たかしも喜ぶはず....」


J( ' ー ` )し 「私もあっちへ行かないとダメね」


5 ────────────────────────

J( 'ー`)し「えーと,,たかしの黒歴史フォルダが意外と参考になるわ!」

「女性の好み、好きなゲームのチートログ、、全てが載ってる....」


母は、俺にとっての理想郷を作る作業を数年かけて行い、

同時に自分の脳の神経マッピングと記憶メモリのコピー作業を進めた。


J( 'ー`)し「女のスタイルは、ひょうたん型?、、150人ぐらい用意しとこうかな」

「セッ〇スに飽きた時に備えて、○ナホも必要ね(ドヤァ)」

「たかしはオセ、、ん?オセロット?あら動物性愛なの!?」

「違う違う忘れてた!あの子はオセロが大好きだったのよね...」


6 ────────────────────────

10年後....


J( 'ー`)し「できた...できたわ...」


なんと母は、宣言どおり理想郷を完成させた。


J( 'ー`)し「あたしのアップロードもいつでもできる、たかしのモデルも準備完了ね」

J( 'ー`)し「そうだ忘れてた。私が昔たかしを虐めた記憶も、息子の記憶から削除しておかないと・・・」


7 ────────────────────────


───────

───


('A`) 「...んん。。なんだ?」


J('ー`)し「....かし.....たかし!!、久しぶりね カーチャンよ!!」


('∀`)「カーチャン?母っちゃま!おれ、バイクの事故で死んだんじゃ....」


J('ー`)し 「動作は問題なさそうね....」


8 ────────────────────────

────母は、俺にここが仮想現実であることを説明してくれた

最初は驚いたが、すぐにそれを受け入れた むしろ現実ではないことに安心したのだ


('∀`) 「そうだと思ってたよ。現実にしてはグラフィックが綺麗すぎると思ってたんだ....」

('A`)「でも、草や虫、大気組成や物理定数まで精密に作り込まれてる、、どうやってこんなものを?」


J('ー`)し「Unreality Engine 9.0を使ったのよ」

J('ー`)し「解像度は現実を超えてるわ ピクセルも含めて、オブジェクトの配置はAIが自動生成したものよ」


('A`)「すごい...でもこれだけの広さをどうやって処理してるんだ?」


9 ────────────────────────

J('ー`)し「いい質問ね」

J('ー`)し「量子コンピューターを使ってるのよ」


('A`)「りょ、りょうし?」


J('ー`)し「私が光量子もつれ増幅回路を大規模化して、量子ビットを大量生成できるループ型量子回路を設計したの」

「量子ビットはほぼ壊れることなく、安定的に動作しているわ」

「(たかしは私が情報物理学と情報工学を勉強したことを知らないか)」


('∀`)「よくわからないけどすごいね」

('A`)「そ、そうだ 動力源は?量子なんとかを動かす電力はどこから引いてるの?」

('A`)「それが止まったらおれもかーちゃんも消えちゃうんじゃ...」


10 ────────────────────────

J('~`)し「(たかしは相変わらず心配性なのね..前のたかしと変わらない...)」

「心配は要らないわ。電力の供給源は小型核融合炉よ」


('0`)「小型核融合炉!?さすがのカーチャンでもそんなの作れないでしょ!」


J('~`)し「夫の知り合いにTIM卒の核物理エンジニアが居てね...その人に頼んで設計してもらったのよ」

J('-`)し「あと知り合いの知り合いに元SANAの宇宙飛行士が居てね、その人に頼んで月面からヘリウム3を取ってきてもらったわ

重水素は海水から取れるけど、三重水素は最近あまりないのよ」


('ー`)「そんなことまで...」

J('∇`)し「燃料は800年分のストックがあるわ」


11 ────────────────────────


J('▽`)し「だから、安心してこの世界を楽しんでちょうだいね!」

「何か問題があれば、カーチャンはエリア305にいるから いつでも呼んで」


('∀`)「ありがとう!カーチャン!」


───────────────────

その後俺は、この自由で不自由のない世界を楽しんだ。


('A`)「それにしても虫の声、鳥の鳴き声、空の青さ、何もかも現実そっくりだ...」

・・・

('A`)「エリア893?何の娯楽施設だ?」

□「ここでは素晴らしい行為が体験できます」


('∀`)「!!こんなのもあったのか!」


12 ────────────────────────


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     /<<


たかしは初めて童帝を捨てた。

150パターンの体型と顔が揃えられていたため、すぐに飽きることはなかった。


(u‿  u✿)「ふふ、たかしくん よかったわ」


('#`)「え!喋った!」

(u‿  u✿)「馬鹿にしないで!たかしくんと同じ、人間よ?」

('~`)「そうなんだ...さっきは激しくてごめんね」


13 ────────────────────────

J('ー`)し「あらあらたかし、楽しそうね」

(Д´#)「お、おいクソババア!ノックしねぇで入ってくんなよ!っったく...」


J('-`)し「すまないわね ...ところで、そこの女はどうだったかしら」

('A`)「まぁ意外と悪くなかったな」

J('ー`)し「期待に応えられてよかったわ!なにせあんたのエロフォルダを参考にしたんだもの」


(Д´#)「な,て、てめぇ!よくも俺の...」

('A`)「まぁいいか...」

('A`)「そういえば、前の俺より性欲が無くなってるような...」


14 ────────────────────────

('∀`)「ねぇカーチャン!さっきの女の子が俺としゃべってくれたんだけど、もしかしておれらと同じ”愛情”(なんつって)を持ってるのかな?w」


J('-`)し「いいえ。哲学的ゾンビよ」


('~`)「てつがくぞんび?なにそれ」

「え、まさか前にまとめサイトでみた...」


J('-`)し「そうよ。彼女たちには意識も自由意志もない。」

「気持ちよさや痛みといった主観的クオリアをはじめ、感情も持ち合わせていないわ」


('~`)「そんな...」


J('-`)し「だから喋ることも、Hすることもできるけど、彼女達は何も感じないし、あなたに好意も寄せていない」

「ただの言語プログラムよ」


J('▽`)し「だからいくらでも○していいのよ!(ニチャァ)」


('A`)「。。。(カーチャンが言うセリフじゃないだろ..)」


15 ────────────────────────

('A`)「ね、ねぇ、じゃあこの仮想世界に意識を持ってるのはおれと母ちゃんだけなの?」

('A`)「そんなの楽しくないよ...」


J('-`)し「今更何を言い出すの?あんた部屋にこもってずっと二━卜だったじゃない」

「思春期になってから、殆ど私以外と話したことないわよね?」

「孤独が好きなくせに、いきなり外に出てバイクなんて乗るから、事故を起こしたんじゃないの?」


J('▽`)し「深く考えずに、思いっきり楽しみなさい!」

「誰もあんたを邪魔する人はいないんだから。」


16 ────────────────────────

(a‿。z✿)「たかしくーん?どうかしたの?」

('A`)「いや、なんでもないよ...」


(a‿  z✿)「じゃあ、続き しよ?」


17 ────────────────────────

(a‿  z✿)「やった!黒の勝ち!嬉しい!」


('A`)「オセロ俺より上手いな...」

「まぁプログラムだし当たり前か...」


18 ────────────────────────

俺は気付き始めていた  この世界のつまらなさに。


('A`)「楽しい、だけどでも、なんか違う」

('A`)「いったん元の世界に戻りたい...そうだカーチャンなら...」


('A`)「ねぇかーちゃん、仮想世界を作ってくれたのは嬉しいんだけど、なんかこれじゃあ飽きるよ...」

「現実世界に戻りたいよ!」


J('-`)し「なに、戻りたい?」

「そんなことはできないわ」


J('-`)し「内側からシステムを停止したり、再アップロードすることはできないわ」

「中からプログラムを書き換えることもできないのよ」


('A`)「え...」


J('-`)し「もうあなたが生きていた時代の現実世界は、荒れ果てて住めない環境になってるわ」

「量子コンピュータや核融合炉が備わっているのは自宅の地下シェルターよ」

「硫酸の雨が降り注ぎ、大地は荒れ、雲に覆われて太陽光も届かない」


「富裕層は火星に惑星入植して、今も彼らは生きているけど、私達は信用スコアが低くて、ロケットに乗せて貰えなかったの」


('A`)「地球がそんなことになってたのか....」


19 ────────────────────────

俺は話を戻した。


( ’Д)「内側からプログラムを停止できない...??」

( ’Д)「じゃあ死にたくなっても俺、、おれ死ねないの??」


(;'Д`;)「うわぁぁぁゎあああ」

「かあちゃんなんでこんな仕様にしたの?」


J('-`)し「たかしと、永遠に生きたいからよ...」


(;'Д`;)「ウソだ...あり得ない永遠なんて」

「そうだ!動力源が停止すれば、流石にプログラムもコンポーネントも止まるはず」


J('-`)し「まあ、もって800年ね」

「永遠というのは嘘よ」


(;'Д`;)「核融合炉の燃料...忘れてた...」


20 ────────────────────────


J('▽`)し「そんな悲観的にならなくていいのよたかし」


J('▽`)し「私と800年生きられるじゃない」

「仮想世界だから病気にもならないし、嫉妬するような勝ち組もいない。」

「図書館もゲームもあるんだから、一生暇潰しできるわ」


('A`)「”図書館もゲームも”って、、オセロとオセロの攻略本しかないじゃん....」



──Fin──

著作:496(8F食となんば)


ある程度推敲済み

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